うつ  一歩進んで二歩さがる。それでも進んでる!

「私のかわろうとしたきっかけ・・」

 私たちの病気(精神疾患等)の療養期間はおおむね3~6ヶ月だそうです。切った、腫れたの病気と違って、「心の病はそう簡単に割り切れた数値で表せられるものではない。」と私はうつ体験者として主張したいと思います。体験者だからこそ確信をもって言えます。
ただ、ここで一呼吸おいて少し考えてみたいと思います。この「3~6ヶ月」という数字はでたらめにでた数字ではないはずです。医学的見地から統計をとった数字だと考えます。だとすれば、おおむね療養を6ヶ月過ぎた者の多くは社会復帰していると予想されます。そして、周りの人々(職場・学校・世間等々・・)もそう理解しているのかもしれません。(まぁ。精神疾患の病に少しでも関心・知識があればですが・・。)
 私は「このままじゃいけない・変わらなければ!」「でも変われない」という葛藤が日々長きにわたり続き、そんな変われない自分にいつも嫌気をさしていました。そして、それと平行して「いや、私は病気なのだ。今は休んでいていいのだ。」と無理やり自分を納得させていた時期もありました。
 そんな日々が続くある日ふと気づきました。

「今日、先生に話すことがない。」と。

 診察の日、主治医に何を話せばいいかと考える日が増えてきました。毎日、毎日が同じことの繰り返しなのだから話しようがありません。それこそ、「朝起きてご飯食べて、昼ご飯食べて、夜ご飯食べて、合間にテレビ見てパソコンかまって夜寝ました。」いつもだらだらと日々すごしているだけ・・。それじゃ話すことがない。何も変えていないから。
 初めの頃の診察は、それは、それは思いのたけを話しました。初めの頃は2週間に一度の診察で、少しずつ薬の量を増やし、時に私の副作用のため薬を変えたりしました。慎重に。診察の期間も段々と長くなり、そして月日が流れやがて投薬の量が上限へと達します。当然それ以上は増やせません。そしてまた月日が流れ・・。私は一度だけ先生にこう聞いたことがあります。「薬を変えたらどうなりますか?」と。主治医は「薬を変えてもねぇ・・。」と後は語りませんでした。長年の先生とのお付き合いでしたので何が言いたいかはわかりました。私もそれ以上は聞きませんでした。とういかそのころからうすうす気がついていました。

「薬だけではこの病気は治らないと・・」

 これが私の「変わらなければ!」と考え始めたきっかけのひとつです。この「3~6ヶ月」という数字にとらわれる必要はまったくありません。療養期間はひとそれぞれです。ただ、なにか迷った時の判断の基準としてはと私は考えます。どこか頭の片隅に置いておいていただければと思います。

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