うつ  一歩進んで二歩さがる。それでも進んでる!

『ドラマの気になるあのセリフ・・。』

 最近、気になっていたドラマのセリフがあります・・。

 日本テレビ系列『ダンダリン・労働基準監督官』というドラマを毎週そこそこ楽しみに見ています。竹内結子さん演じる主人公「段田凛」の職業は、労働基準監督官で、悪い事、悪い者を絶対に許さない、いまでいうブラック企業の社長を退治するというお話です。そんな彼女が、社長達と相対する時に、自分を鼓舞するように決まって言う言葉が、

          『山のあなたの空遠く「幸」(さいはひ)住むと人のいふ。』
  
です。いつもどんな意味なのだろうと気になっていて調べてみました。


        山のあなた
                           カール・ブッセ 

   山のあなたの空遠く
   「幸」(さいはひ)住むと人のいふ。
   噫(ああ)、われひとゝ尋(と)めゆきて、
   涙さしぐみ、かへりきぬ。
   山のあなたになほ遠く
  「幸」(さいはひ)住むと人のいふ。

 山のあなた=山の彼方(かなた)
  尋めゆきて=探しに行って
  涙さしぐみ=涙ぐんで

 山の彼方に幸福があるというので探しに行ってみたけれど、見つけることができずに涙ぐみつつ帰ってきた。山のはるか遠くに幸福が住んでいると人は言う。

こんな意味だそうです。私は、ちょっと切なくなりました。でも、ちょっとドラマの流れとしてこれから「さぁ戦うぞ!」と言う時に思い起こす言葉とはちょっとニュアンスが違うのではないのかな?という気がしました。
 ドラマでの彼女自身の回想シーンでの話になるのですが、どうやら彼女は前の部署で仕事の上で悲しい事を起こしてしまい、その責任を負って今の部署に移動させられたようです。(私の勝手な想像で、昨日の放送をまだ見ていないので違った展開になっていましたら御免なさい。)そんな思いがあってこの言葉を口にしてから、自分のしている事が正しいのか?人の幸せになる事をしているのか?を確認して戦いに出ているじゃないかなと思っています。

 私は、20代後半の頃から幸せというか『愛』とはなんぞや?と考えてきました。恋人を思う気持ち、妻を思う気持ち、家族を思う気持ち・・等など。本当の『愛』とはそんなちっぽけなものではありません。もっともっと途方もなく偉大なもの・・。私には、まだそれが何なのかをまだまだわかりません。

 病気をしていなければ、この詩を見てもさほど気に留めなかったでしょう。幸せがどういう事かなんて、病気をしなければ今、この時にこんなにも深く考える事はなかったでしょう。病気をしなければ、悲しんでいる人を見ればなぜ悲しんでいるのか・・。どうしたらその人の悲しみを自分のものとして考えてあげられんのか・・。なんて想うことはなかったかもしれません。

                         『病気になってよかった。』

 とは思わないけれど、病気を体験して学べた事は沢山あります。今の自分の血となり肉となっているということと、はっきりと言えます。いつか

                         『病気になってよかった。』

と思える日が来ればいいなとなんとなく思っています。

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